診療内容
当院は東京都指定二次救急医療機関であり、『断らない救急』を目標に運営しています。
救急外来(ER)には4名のベテランの救急科専門医が勤務しております。多くの2次救急病院では、各診療科の医師が救急業務を担当しており、当院のように救急専従の医師が常駐していることは珍しいことです。救急科専門医は全国で5,814人(2023年1月27日現在)と多くありません。救急科専門医は急性疾患(緊急で対応が必要な疾患や外傷)では診療科にかかわらず診療を行うことができ、必要な場合は病院の内外にかかわらず、適切な専門の診療科に引き継ぐことができます。このように救急科専門医は、重症の患者様から、広範囲の領域におよぶ疾患の初期治療を担う医師であり、各専門診療科の医師とは異なる立場で病院に貢献しています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行している昨今でも、発熱や肺炎の救急車を断ることなく受け入れております。
救急医療は医師だけで行えるものではありません。チーム医療という言葉がありますが、当院ではE Rで勤務にあたる救急対応に習熟した看護師、X線、C T、M R I等の撮影を受け持つ放射線技師、および院内で多くの検査を実施する臨床検査技師が、医師と連携して救急診療を支えています。また入院が必要な場合も、ERから入院後に担当する各診療科医師や病棟看護師による受け入れまで円滑に移行できます。
当院は各診療科の体制が充実してきており、それに伴い対応可能な救急疾患等も増えると思われますので、救急車の受け入れを一層拡充できればと考えています。
また地震等の大規模災害時には救急科専門医は災害医療の中心的な役割を果たします。当院は東京都災害拠点連携病院にもなっており、広い初療室は災害医療にも十分に対応可能です。
このように救急医療については病院一丸となって取り組んでおり、できるだけ多くの救急車と救急患者を受け入れるとともに、災害医療にも対応して地域医療に貢献して参ります。