診療内容
当院は東京都指定二次救急医療機関であり、『断らない救急』を目標に運営しています。
また救急車で搬送される患者様だけではなく、自力で来院された患者様の受診にも対応しています。
救急外来(ER)には3名のベテランの救急科専門医(内1名は指導医)が勤務しております。多くの2次救急病院では、各診療科の医師が順番に救急業務を回しており、当院のように救急専従の医師が常駐することは珍しいことです。救急科専門医は日本全体でもまだ5,000人に満たない数です。E Rでは診療科にかかわらず診療することができ、急性疾患(痛い、苦しいなど)や外傷(ケガ)について24時間体制で診療し、必要な場合は病院の内外にかかわらず、適切な専門の診療科に引き継ぐことができます。このように救急科専門医とは、最重症の患者様から、広範囲の領域におよぶ疾患の初期治療を担う医師であり、各診療科の医師とは異なる立場で病院に貢献しています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が流行している昨今でも、発熱や肺炎の患者様も断ることなく受け入れており、ベッドに空きがあれば入院も可能です。COVID 19の患者様がおられるからといって、その疾患にかかりやすいのではと心配される方もおられますが、全くその必要はありません。COVID 19の患者様は完全に隔離された病室で専従のスタッフによって管理されており、一般の患者様に感染することはまずありません。したがって安心して当院での治療を受けていただけます。
救急医療は医師だけで行えるものではありません。チーム医療という言葉があります。当院ではE Rで勤務にあたる救急対応に習熟した看護師、X線、C T、M R I等の撮影を受け持つ放射線技師、および院内で多くの検査を実施する臨床検査技師が医師と連携して救急診療を支えています。また入院が必要な場合も、ERから入院後に担当する各診療科医師や病棟看護師による受け入れまで円滑に移行できます。
E Rには広い初療室があり、C O V I D−19が疑われる患者様を感染対策用に分離した場所で診療しています。また地震等の大規模災害時には救急科専門医は災害医療の中心的な役割を果たします。当院は東京都災害拠点連携病院にもなっており、広い初療室は災害医療にも十分に対応できます。屋上にはヘリポートを有しており、被災した患者様などのヘリコプターによる搬送や受け入れに対応が可能です。
このように救急医療については病院一丸となって取り組んでおり、できるだけ多くの救急車と救急患者を受け入れるとともに、災害医療にも対応して、地域医療に貢献して参ります。